デニムのデッキパンツ 製作日記 その7

長々と製作日記を書いてきましたが

これにて完結です。


今日の写真が販売品です。

未洗いでの着用は考えていませんので

Mサイズの1WASHを撮影いたしました。

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これまでの写真は私が穿いてるサンプルでしたので

20回は洗濯した個体でした。

なのでこの1WASHとは色がぜんぜん違います。

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写真技術のない私の撮影では同じ物を撮影しても

このように感じが変わってしまう…


どちらにしても表情が良いですね。

レプリカではないのでドス黒くて、

濃淡を出すためのデニムではありません。

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これが噂の直し屋オリジナルボタン。

うちの規模でこのレベルのボタンを作るって凄い事です。


ボタンサイズがトップ下も同じです。

ボタンが小さい理由は私には分かりません。

指の動きが悪いので大きい方が使いやすいからそうしただけです。

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新品に見えないこの雰囲気。

見た目だけじゃなくて、ボタンの形(作り方と構成パーツ)から

好みの話ですがこれ良い良いボタンを知らない。

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タグは全て当店で手押し。

簡素化し、構成パーツを採用限まで削ぎ落とした

当店の物作りを感じてください。

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使いやすいポケット。

今回のステッチカラーはグレーです。

綿糸なのでデニムとともに風合いの変化も楽しめます。


私がこのタイプのポケットにこだわる理由は

使いやすさだけではありません。

ジーンズ修理で最も難しいのはフロントポケットです。

これはカーブ、デニムが重なる、袋布もあって、それが脇に入る。

しかもリベットが打たれてる。

この構造を直すのは困難です。


厳密に言うとどのジーンズも付け焼き刃と言うか、

昔に合った物の再現でしかなく、

直して使いやすい構造ではない。


壊れにくく、壊れても直しやすい構造って考えると

これ以上のポケット構造はありません。

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着用感にもこだわりました。

いつも長ズボンを作る場合、バックヨークは付けません。


それにプラスで今回は脇の重なりを最小限にしました。

脇割のまま、上のベルトに入りますのでほぼノンストレス。

このパンツ最大のポイントは実はここです。

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裾は太めのチェーンステッチ。

悩みに悩んで上糸20番×下糸30番の組み合わせにしました。

このデニムの特徴と縮みと、

チェーンステッチの糸調子を合わせるのが本当に難しい。


これで完璧だとは思いませんが落とし所としては悪くないかと。

この作業は工場でお願いできなかったので

全て当店で行います。


アポイントのお客さんにはその場で縫って納品します。

通販の方は数日いただいてオーダー順に縫って発送いたします。


その辺の説明はショッピングページの注文画面でご確認ください。

ざっくり言うと6/1(月)午前中指定とは対応できません。

平日の19〜21時とか、土日の午前中とかそんな感じには対応できます。

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バックヨークのないお尻。

でもこのポケットのバランスから物取りさは感じないですね。

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いろんな物を削ぎ落とし、

本当に必要なものだけで構成してるのに

単純にかっこいいと思う。

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その縫い方、糸の太さ、負担のかかる部分と逃げる部分のバランス。

壊れても修理がしやすい構造は修理屋ならでは。


私以外の人でも見ればどう直すのが最適かを判断するのが楽です。

とは言っても修理は私がやった方が良いと思います。

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レーヨンじゃなくて、コットンのネーム。

デニムは綿、糸は綿糸、ネームも綿。

基本的に全てが昔からある物で今を作りました。

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これが私なりのデニムパンツです。

日常着としてとにかく穿き心地が良くて

最高以外の表現が今はない。


色落ちとも良いですが、

縦落ちやヒゲを入れる事は考えず、

ただ洗濯機に投げ込んでください。

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最後に洗濯方法を紹介します。

あくまでもこれは私の推奨なので絶対ではありません。

参考程度に読んでください。


洗濯機を満水にし、それに適量の洗剤を入れてください。

デニム専用みたいな洗剤じゃなくて良いです。

漂白剤は入っていない方が良いですが

入ってるのしかなければそれで良いです。

最初は糊も落ちるので単品で洗ってください。

次からは数本でも良いです。


ボタンを全部閉めて、裏返して入れてください。

もちろん脱水もしっかりかけてください。


終わったら表に返し、干してください。

構成パーツが全て裏ではなく、表に出してるので

表で乾かした方が早いです。

以上です。


次からの洗濯は同じ事をしてください。

最初の洗濯に比べて次からはデニムの色抜けが減ってきます。

数回の洗濯後は黒物と一緒に洗濯しちゃって良いです。

間違えても白物とは一緒に洗濯しないでください。


私は臭くなるくらいなら漂白剤入れても良いと思っています。

雑菌の繁殖した臭いジーンズ穿いてる人とは価値観が合うと思えません。

なのでジーンズは洗って当たり前だと思います。

この話は長くなるのでこの辺で。


絶対にやって欲しくない事が少しあります。

○乾燥機に入れないでください。

これは縮みが出すぎる可能性があるからです。

それと変なシワが付いて、そこが色落ちして変になります。


○洗濯しないで濃淡を出そうとしないでください。

個人の自由ですが洗わないデニムは密度が下がるのと、

汗、油、汚れによって天然繊維であるコットンが弱ります。

それを続けると洗濯してもデニムの密度は戻りませんので短命になります。


それと雑菌の繁殖で臭くなりますし、

洗ってないジーンズはトイレより雑菌が多くなります。

コロナを考えると1回の着用で洗濯する事をお勧めします。


○糊を付けないでください。

これも個人の自由ですが物を短命にします。

数年穿いて、その後は飾りで良ければご自身の判断でやっても構いません。


硬くなった筋肉がぎっくり腰、40肩、50肩の原因だとすれば

硬くなり、自由を失ったデニム組織がどうなるかを想像してみてください。

しかもそれの洗濯回数が少なければ寿命を劇的に減らします。


これはジーンズの修理屋としての経験から

壊れた物だけを見てる私の思いを表現したデニムです。


手に入れたらオーナーさんの自由ですが

作り手の思いだけは伝えないと無責任だと思うので書きました。


とは言っても簡単に言えば

何も気にしないで洗濯機に投げ込んでください。


ショッピングページ


無駄に長い製作日記に

お付き合いありがとうございました。


皆さんの日常生活がこのデニムを使用する事で、

少しでも豊かになれば幸いです。


よろしくお願いいたします。

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