NAOSHIYA CUSTOM FACTORYのショーツを説明する前に

昨日は長々と書きましたが

今日からはショーツの説明に入る前の話からスタートです。


現物の写真が悪天候で撮れていませんが現物は店頭にあるので

お時間ある方は見に来て下さい。


軍パンツの中にはベイカーパンツもあれば、

6ポケットのいわゆる軍パンと言われてイメージするもの、

M-65パンツみたいなジャラジャラしたタイプと数種類あります。

近代のタイプは良く分からないので除外しますが…


で私の好きなのは6ポケットのいわゆる軍パン。

緑の単色もありますがベトナム時代でコンディションの良い物が

ものすごく少ないので探すと意外と見つかりませんね。

イメージしやすいのは迷彩系でしょう。

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この3Cをサンプルに大量生産される軍パンについて書いていきます。

このパンツが悪い訳ではなく、低コストで量産するために考えられた

量産品特有の縫製、パターン、強度等の特徴を考えていきます。

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まず、基本的にほとんどがチェーンステッチで縫われている事と、

おしり、ヒザには強度を上げるために

補強パーツが付いてる事は説明せねばなりません。

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以前のタイプ82年までのLCリーフ(83SMのLCリーフも存在します)には無い特徴で

ざっくりとウッドランドカモからのディテールになります。

ベトナム時代のグリーン、ブラウンには採用されていないので

この箇所にダメージのパンツがすごく多く、

簡単に強度を上げる事が出来た素晴らしい進化です。

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がタウンベースの着用を考えた時にこの2パーツは邪魔になります。

まず、ショーツ化する場合

おしりは問題ないんですが膝の補強が邪魔になる。

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このようにサイドポケット下に出来上がりのラインを設定しますが

重なる枚数が多くなるのでインシームとアウトシームがゴロゴロ感ハンパなく、

かなり力の強いミシンでさらにセッティングがハマらないと縫えません。

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そしてこの軍物としては強度を出す事に成功し、

量産するにも最適だった巻き縫いのダブルステッチは

日常着としては生地の重なりが多すぎてものすごく穿きにくい。

ミリタリーウエアとして強度を考えれば素晴らしい構造です。

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効率と強度の両立が生み出した部分が邪魔になってくる。

特にSサイズが小さいアメリカのミリタリーパンツですから

ウエストがギリギリSサイズの方だと穿けるけど着用感は良くない。

こうなる訳です。

そうするとこの6ポケットパーゴパンツはわざわざ穿く物ではないと

切り捨てられてしまいます。

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ノンベルトで着用できるアジャスターはディテールとしても嬉しい。

が、ベルトループ7本はいらない。

自分で洗濯しない人は考えない事ですが洗濯が楽なコットンのパンツに

アジャスターのバックルがある事で洗濯機を痛める可能性があるから

無くても良いのではないか?

もちろん見た目としては欲しいし、実用的だからここは検討の余地あり。

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野暮ったくて、子供っぽくて、女性には不評ですが

多くの男性は「悪くない」と思うでしょう。


ポケット形状がベトナム時代のリーフとも、LCリーフとも違い

物を入れた時のボコッと感が緩和されるのがこの時代から。

ここは少しアレンジ入れて採用できる。


あくまでも全てが切り捨ての対象ではなく、

使えるものは積極的に使いたい。

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自転車に乗る人は合った方が良いけど

街着としてはこれも熱がこもるからいらないかな。

洗濯した時の乾きもない方が格段に早いし。

そしてお尻も巻き縫いのダブルステッチ固め。

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股の部分、お尻もですが巻き縫いのダブルステッチは

厚みが出すぎるからいらないでしょう。


ダメな部分を出してく作業はジーンズの修理と言うか

修理屋は基本的なダメな部分をとことんチェックする仕事だから

何を見てもダメな部分探しを始めるすごく嫌なヤツになっていきます。

DSC_0104 (1)

見た目のインパクトは違う方法で対抗できる。

そうやって気になる部分の改善点を潰していくと

全体的にどんな仕様が良いのか具現化されてくる。

ラッパにセットして高速で縫える巻き縫いのダブルステッチで

しかもチェーンステッチは不採用が早々に決定。

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ウエストは年代で作りも違いますが基本的にはチェーンステッチ。

チェーンは内側が擦り切れればす部にほつれます。

ここももちろん不採用決定。


しかもこんなパーツはパターンを作る段階であまりそうな部分で作れるように

表側と裏側を別パーツにして縫い合わせる。

そうするとコストカットと生地の無駄がなくせるから

量産としては素晴らしいが着用感と耐久性を考えれば

ウエストが2パーツと縫い代で合計4枚も重なってしまう。

一般的にはそんなもんなんでしょうが着用感を考えれば違う方法を選ぶのは必然。

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バックポケットは以前のモデルではボタンが1つでしたが

80年代から2個のタイプもある。


ここは私の穿き方としてはフラップを玉縁のポケットに入れてしまうので

簡素化した1つでも機能的に十分です。


このように低コストで、生産性を上げて、縫製も楽で、強度もある、

実用ベースで進化したカーゴパンツをタウン仕様に落とし込む作業が

ほぼ頭の中でまとまってきました。


そして昨年の12月ついに修理屋的、技術屋的アイデアで構成する

新たなカーゴパンツの製作が動き出した訳です。


見た目は大きく変わらないが中身が大きく違う。

これが私の考える進化であり、本当の意味でのカスタムです。


ジーンズの修理屋ですが、

多くのミリタリーウエアを見てきた私にしか作れないカーゴショーツ。

私が生産者でなければこのブログを書いてる人は頭がおかしい人で

気持ち悪いと思いながら確実にそんな人が作るギアを試して見たいと

ワクワクしているでしょう。


この時点で「なるほど」と思う部分が1つでも合った方、

次のブログでオリジナルショーツの話が始まりますので

楽しみにしてて下さい。


つづく


2018..16 NAOSHIYA CUSTOM FACTORY comment0 trackback0

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