修理屋とは

修理屋をやってると感じる事があります。


と、その前に何度か書いてますが

私はジーンズの修理屋がやりたくて

ジーンズの修理屋を始めた訳ではありません。

自分の部屋みたいな店をやりたかった。


その入り口として趣味ではなく、

特技に近かったジーンズ修理を窓口にしました。

大した経験もない若造がスタートしたんだから今考えると恐ろしい。

経験と呼べるような経験値がないんだから本当に申し訳ない気持ちです。


私が修理屋になった頃、ジーンズ修理をしてる人がすごく少なかった。

なので小さな窓口のはずが大きな窓口になってしまった。

下火だったビンテージジーンズのマーケットが

ちょっと再加熱した時代だったのも理由でしょう。


その時はこの仕事が天職だと思った。

多かれ少なかれ天狗だったと思うし、

今と違ってカリカリのピリピリだった。

常にイライラして奥歯が無くなるくらいの噛み締め防止として

常にガムを噛んでいたのは5年前までかな。


世界一のジーンズ修理屋になりたいと思っていたが

今は全くそんな考え方はない。

向上心が無くなった訳ではなくて、

全力でジーンズ修理にぶつかってきました。


今となっては全く天職だと思っていないし、

いつジーンズの修理屋を辞めるかの

終活にこれからは向かっていくと思っている。


これは良くも悪くも自己責任で多くの経験ができた事だと思ってる。

さすがにラック2個分の作業を常にかかえ、

修理200本待ちが続けば作業も雑になるし、何も面白くない。

そこで切り捨てる事を学び、出来る作業の事だけを考えた。

これは必要な時間でした。


無我の境地と言うかこれこそ成長だと思う。

今となっては好きだったビンテージジーンズは別に好きじゃない。

嫌いではないところがポイントです。

古い物を崇めるのは嫌いで、

昔の物が教えてくれた物の作り方と終わり方を見せてもらう事で

オリジナルウエアの製作に生かすための材料でしかない。


修理屋の作る服がレプリカみたいな物だったら修理屋が作る意味がない。

進化とは向上させる事だから私の考える物作りは

前に進みたい。

そう言う服がほとんどないから服が面白くない、

服の売れない時代が来てるんだと思います。


話がすぐに脱線するので話を戻します。

今では見積もりまで出して作業をしない事を勧める事も多い。

小さな穴なら1,000円で直るのに、ほっといて5,000円になる。

ここで直せばまだしも、ボロボロにして2万円以上になり、

けっきょく見積もり出して、説明して、ならやらなくて良いですと

私が悪かったみたいな空気感で帰る。


定期的にいますがこのタイプは物への愛着が無いから

修理してまで使わなくて良いと思う。


私の話を聞いてそのジーンズ1本を犠牲にし、

次のジーンズに活かせる柔軟な考え方ができる人は

この先のジーンズとの付き合い方が変わるので

ジーンズ生活は豊かになります。

たぶん物の考え方が変わる可能性があるので感覚の成長だと思う。


前者は仕事もできないでしょうし、

後者は仕事もできる人のはずです。


失敗からしか経験はできないの1例で

日常的に私はこの現場を体感しています。

これが修理屋として感じることの1つです。


最後に何かを修理したいと考えた時に技術屋目線で

最初に考えて欲しい事があります。


◯ジーンズの修理屋はうち以外にもあります。

 調べたり、探したりするのが面倒だからってのはお勧めしません。

◯好きな人に直してもらうのが良い。

 お金と時間をいただいて作業するんだから当たり前の事です。

◯数人の技術者に聞いてみる。

 ポイントは受付じゃなくて、技術者ってところです。

 経験値だけが実力です。
 
 見た事、聞いた事で無くて、実際に触って経験して失敗してるか。
 
 ここが大事です。

◯メールのやり取りだけでなく、対面で話すか、電話で聞く。


この数点を意識するとお願いするお店が変わるかもしれません。

物によって修理屋を変える選択肢はぜんぜんありです。


納期と金額だけ聞いて安い方に出す。

この考え方の方は基本的に物を直して愛用するタイプの人ではないので

どこに出しても同じだからうちみたいな考え方のお店には

出さない方が良いです。


あとジーンズを褒めて欲しい方もうちには向いてません。

ビンテージジーンズを褒めて欲しい方は買ったお店か、

褒めてくれる店に行ってください。


修理屋は悪いところを叩き出して、

良い方向に持っていくのが仕事だから

正直、褒めるところなんてほぼ無い。


と行ってもジーンズを見ればその人が見えるから

ちゃんとメンテナンスして愛用する人は人間が良いと感じる。

人の良いところは褒めませんが素晴らしいと思う事はあるので

ただの嫌な奴だとは思わないでください。


修理内容、修理についてをこの数日で明確にしました。

自分の部屋みたいな店を作りたくて10年目にしてやっと骨格が出来てきた。

オリジナルアイテムの充実、

セレクトアイテムを味付け程度に置いて、

いつも店でミシン踏みながらカスタムや修理の話が出来る。

良い店だなあ。

こんな店は世界中探しても無い。


10周年イヤーは少し自分勝手に楽しむ初年度にしたいと思います。

ゆっくりでも、少しでも良いから感覚を深めたい。

それが少しでも皆様の遊び心を刺激できれば幸いです。


長い文章に最後までお付き合いありがとうございました。


2019..10 デニム comment0 trackback0

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