東京も緊急事態宣言が解除されました。
残念ですがこれでコロナ前の日常が帰ってくる訳ではありません。
やんわりと家にいてくれと言われてこの状況にまでたどり着いた
日本人の努力は誇らしいと思います。
そのせいで失ったものは多いかもしれませんが
今、苦しいながらも命はある。
それが最大の収穫ではないでしょうか。
解除によって確実に次の流行はきます。
それが来週なのか、再来週なのか、梅雨時なのか、夏なのか…
今日からそれに片足を突っ込むんだと言う事を忘れずに
新しい生活スタイルで少し、息抜きをしてみましょう。
とは言いいましたが、
私は鎖国を続けます。
完全なる鎖国ではなく今週末から物販のみを
アポイント制で再開します。
時間を決めて、お客さんがバッティングしないように。
アポイントの方法につきましては木曜か金曜のブログで紹介します。
物販のみとは言えアポイント制で再開できるのは本当に嬉しい。
何故ならばもうすぐ「デニムのデッキパンツ」が入荷します。
これはかなりの時間と労力を費やして
やっと形になった今の最高傑作だから。
物としては一昨年、昨年のジャングルクロスのデッキパンツの流れですが、
素材、シルエット、縫製方法などを全てをやり直した全くの別物です。
と言う訳で今日からデニムのデッキパンツ製作日記を始めます。

いつもだと全体は最後ですがいきなり見せます。
これが昨年の秋には出来ていた1stサンプル。
昨年のデニムのカーゴショーツに採用した
40年代のアーミープルオーバーに使われるタイプのデニムで製作しました。
この段階で、この時の感覚としては良いのが出来たので
2月の発売にぜんぜん余裕がありました。
これならうちらしいアイテムとして自信を持って紹介できる。

この表情。
40年代のパンツの空気感もあり、
細部にこだわった縫製方法とのバランスからしても
これは皆さんに喜んでもらえる。
その自信と言うか手応えがすごくあった。

少し着用して色落ちが出てきても良い。
良い、良い。
良い。
レプリカじゃなくて、うちっぽい。

黒ラッカーのボタンも良い。
このバランスなら初めてのデニムの長ズボンとして
恥ずかしくないレベルである。
冬のデッキパンツとショーツの間の時期に着用するデニムのパンツ。
コンセプトが明確なのでスムーズにここまできた。

お尻も良い。
バックヨークが無いうちのスタイル。
縫製箇所を減らし、重なりを減らす事で
とにかく着用感を向上させるやり方。
パターン数は減らせるが取れ高が減るので合理的では無い。
どうしてもこうするとのっぺりしてダサくなるが、
ポケットの大きさ、形から味気ない感じではない。
むしろ個性的で気づいたら二度見するようなポイントになる。

レーヨンじゃなくて、コットンのネーム。
色のハマりも良いし、ちょっとしたアクセントにもなる。
グレーのステッチも通好みで気に入ってる。
ホワイトステッチに逃げない個性の出し方。

何も気にせず1回穿いたら、洗濯機に投げ込む。
雑に穿いても色落ち、雰囲気が良い。
ヒゲとか、縦落ちなんてどうでも良い。
気軽に穿けて、洗濯機に投げ込める服を作るのが
私の服作り。

裾はジャングルクロスと同じ幅広のダブルステッチ。
ミリタリー感、ワーク感の両方を感じるこの感じ、
全体のバランスに満足してたのですがここから悪いクセが始まる。
本生産の本数を決める少し前に
何か違和感を感じ始める。
それがいったい何なのか?
途中下車を許されない地獄行きのバスは
こうやって動き始めます。
その2につづく。
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